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2022年問題

2018年10月23日

不動産に2022年問題というものがあります。

高度経済成長時代を経て特に三大都市圏において土地価格が大きく上昇し、それに伴い土地保有にかかる固定資産税も大きく上昇しました。

その中で出てきた意見として、宅地所有者は高額になった固定資産税を見て、農地所有者との間に不公平感を感じるようになりました。というのは三大都市圏であれば同じ面積でほぼ同じ住所の土地があったとしても宅地と農地では固定資産税が極端に言えば100倍も違っているからです。

こうして大都市圏の一部の農地では宅地並み課税が行われるようになったのですが、都市圏全体の土地価格の上昇分ほど農地から上がる農作物の値段が上昇するわけでもないことや固定資産税だけでなく相続税の問題や食糧安全保障の観点から農地を守る国の政策もあり、その例外として大都市圏にありながら農地としての固定資産税しか課税されない生産緑地というものができました。

生産緑地の所有者は優遇措置を受ける代わりに建築物を建てる行為が制限され農地としての管理が求められました。1992年の生産緑地法改正によってこの生産緑地の適用期限は30年後までとされたので、2022年にはその適用が切れることになり、固定資産税相続税の優遇措置がなくなった市街地農地宅地化する可能性が高いと言われています。

東京圏だけでも3296ヘクタール(997万坪)の生産緑地があり、これが一気に宅地化した場合、周辺地域の不動産価格や賃料相場が大きく崩れる可能性があります。

これから不動産の購入や投資を考えている方はこの2022年問題も考慮に入れる必要があります。