消費税25%の国
2019年9月26日
消費税増税が、あと1週間足らずで始まります。今回の増税では、軽減税率の導入やポイント還元等、増税後の景気の落込みを抑える政策を取上げるニュースが大半を占めていますが、軽減税率は本当に必要なのでしょうか?多くのメディアは、軽減税率の複雑さを面白おかしく取り上げていますが、軽減税率はもっと重要な問題を抱えていると思います。
消費税がなんと25%のデンマークでは、軽減税率を導入していません。日本のデンマーク大使館は、軽減税率を導入しない理由をFacebookで次のように5つ挙げています。
(1)徴税コストを抑制する
(2)軽減税率の適用対象品目の峻別(しゅんべつ)が困難である
(3)税の歪(ゆが)みを抑制する
(4)高所得者は食料品に対しても相応の支出を行うため高所得者の方が軽減税率による負担軽減額が多くなる
(5)低所得者への配慮は社会保障給付によって行う方が効率的である
なお、慈善活動や文化活動、非営利活動などにより提供されるサービスなどは非課税となっています。
https://www.facebook.com/EmbassyDenmark/photos/a.248426095193921/867613036608554/?type=1&theater
大まかに説明すると、軽減税率は徴税コストが高く、線引きに手間がかかる。脱法行為も生み出しかねず、高所得者に有利。低所得者への配慮は軽減税率よりも別の手段で行う方が良いということになります。
確かに手間やコスト面だけ見ても、軽減税率2%というのは小売業界や飲食業界の負担を想像すると割に合わないですし、徴税する側の税務署にとっても職員の負担が増えるだけなので、メリットよりデメリットの方が多い制度といえるでしょう。
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