日税連の提言
2019年7月29日
我々大平宏税理士事務所に所属している二人の税理士は東京税理士会の登録を受けていますが、東京を含めた15の税理士会を束ねる組織として日本税理士連合会という上部組織があります。
その日本税理士連合会(日税連)は先週7月22日に「令和2年度税制改正に関する建議書」を、財務省主税局長、国税庁長官、総務省自治税務局長等に対して提出しました。
その主な内容は
①消費税における単一税率及び請求書等保存方式を維持すること
②基礎的な人的控除のあり方の見直し
③相続時精算課税制度における受贈財産が災害等により損失を受けた場合の救済措置を設けること
上記3点が重点項目となっています。③の提言は近年災害が多発していることを鑑み、災害等による滅失などにより、担税力に応じた適正な価額により相続税が課税されない場合があるため、相続税の課税価格に加算する価額について、贈与時における価額か相続時の価額のいずれかを選択できるようにすべきであると提言しています。
また、重点項目には入っていませんが、現行の小規模宅地の特例について事業や居住をしない者の相続税も軽減されるという問題がある点を指摘する等、相続税に対する提言が目立つ内容となっています。
令和2年度の税制改正にどの程度盛り込まれるかは今後の注目事項です。