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日本人の海外金融資産の割合

2019年2月21日

国税庁が最近力を入れている事項に「国外財産の把握」があり、2015年から海外に年末時点で5000万円以上の財産を保有していれば翌年の3月15日の申告期限までに「国外財産調書」を提出しなければならなくなっています。

国税庁の公表によると、この「国外財産調書」を税務署に提出した件数は9551件で、その資産総額は約3兆7000億円となっています。またこの調書を提出した方で東京国税局管内が6154件2兆7485億円で3分の2を占め、大阪国税局管内は1331件4274億円、名古屋国税局管内が699件1906億円と海外に資産を保有するような富裕層はやはり東京に集中していることも読み取れます。

ただ、日本人の個人金融資産総額は今や1800兆円を超えると言われていますが、この調書によると海外資産総額3兆7000億円のうち有価証券52.5%、預金16.9%となっており、海外にある日本の金融資産はわずか約2兆5600億円というのはいくらなんでも少なすぎるような気がします。相続税の最高税率が55%になってから日本人富裕層によるキャピタルフライトが加速している状況を考えると、国外財産調書を正しい形で申告している割合はまだまだ低いと考えられそうです。