新しい経済の流れに対する税制
2018年11月14日
近年、仮想通貨やシェアリングエコノミー、インターネットを通じて個別に仕事を請け負う新しい働き方であるギグエコノミーなど従来なかった経済活動が続々と勃興しておりますが、その際に問題になるのがどうしても税金の問題です。
仮想通貨においては、故人の所得区分が雑所得という国税庁の見解が出ていますが、今後はこれらの新しい経済活動に対する稼得者の申告漏れをどう防ぐかというのが課税庁にとっては大きな関心となります。
先月17日に政府税調はデジタルエコノミーをテーマとした議論を開始し、来年平成31年度税制改正で税務当局による情報提供要請権限が大幅に強化される見込みとなっています。現状の税務当局による質問検査権に加えて、国税通則法の改正により第三者に対しても不特定の納税者に関する情報の提供を求めるアメリカの「行政召喚状」に類似した制度が導入されるようです。ここでいう「第三者」にはデジタルエコノミーのプラットフォーマー等の事業者が想定されています。
新しい経済の流れに税金が追い付くように制度が改正されていくのは不変の流れのようです。