令和元年度の路線価
2019年7月8日
国税庁は7月1日、令和元年分の路線価及び評価倍率を記載した路線価図等をホームページ上で公表しました。
令和元年分の全国の平均路線価(標準宅地の評価基準額)は4年連続で上昇し、その上昇率は前年(+0.7%)を上回る「+1.3%」となりました。住宅地は交通利便性や住環境の優れた地域を中心に、商業地は外国人環境客の増加などによる店舗・ホテル需要の高まりやインフラ整備・再開発事業の進展による利便性の向上の恩恵があった地域を中心に、公示価格が上昇し、それに引っ張られる形で路線価の上昇につながった形となっています。
平均路線価の状況を都道府県別にみると、上昇した都道府県の数は19、下落した都道府県の数は27となっていますが、全体的な傾向として上昇した都道府県はその上昇率が前年よりも拡大しています。上昇率が最も高かったのは沖縄県の8.3%(前年は5.0%)、次いで上昇率が高かったのは東京都の4.9%(前年は4.0%)とその傾向を裏付けるととともに、不動産市場における二極化がますます顕著な形となっています。
全国で最も路線価が高かったのは、34年連続で「東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り」(鳩居堂前を含む4地点)で、その1㎡当たりの路線価は「4560万円」(前年比+2.9%)で、路線価の最高額を3年連続で更新しています。都道府県で最も高い路線価の順番として2位は「大阪府大阪市北区角田町御堂筋」の1,600万円、3位は「神奈川県横浜市西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通り」の1,160万円、4位は「愛知県名古屋市中村区名駅1丁目名駅通り」の1,104万円となっており、1㎡当たりの最高路線価が1000万円を超えたのは東京、大阪、神奈川、愛知の4県のみとなっており、不動産市場の二極化はここからも顕著であることが伺えます。