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「ゴーン氏逮捕」のインパクト

2018年11月20日

11月19日の17時半頃、「日産のカルロス・ゴーン氏逮捕」の一報が流れました。SNSやネット掲示板ではにわかにザワつき、株式のPTS(私設取引システム)では時間外取引で日産株が6.5%も下落するなど、その話題性・インパクトが大きなニュースでした。

 

今回の逮捕は個人の脱税による「所得税法違反」ではなく、有価証券報告書に虚偽の記載をしたという「金融商品取引法違反」によるものでした。ゴーン氏は日本においては「非居住者」に該当し、報酬に対する源泉徴収の時点で納税まで完結しています。そのため、非居住者には確定申告の必要がなく、「所得税法違反にはあたらない」という事なのでしょう。

 

おそらく、相当な時間をかけて捜査を行い逮捕に踏み切ったと思われますが、きっかけは内部告発による司法取引だったと報じられています。20年近く日産のトップに君臨し続けているゴーン氏は、近年は不祥事の責任を現場に押し付けたりと、社内での評判が悪かったという声も上がっているようです。内部告発の背景もこれから明らかになってくる事でしょう。

 

記事の執筆時点で、東京株式市場での取引出来高の多い銘柄は圧倒的に日産株です。一次情報だけでパニックになり、売りに出してしまった人も多いのではないかと考えられます。東京地検特捜部は、市場への影響力を考慮して週末の引け後に発表しても良かったのではないでしょうか。3連休もあれば、得られる情報が増え、冷静に行動できた人が増えていた可能性があります。

 

2015年頃から沢永吉氏が「やっちゃえ!NISSAN」とキャッチーなセリフを世に発信していましたが、まさかゴーン氏が既に「やっちゃえ!」を実行していたとは誰も予想できなかったことでしょう。