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英保守党の選択

2019年7月24日

23日、イギリス与党の保守党は突如辞任することとなったメイ首相の後任を選ぶ党首選でボリス・ジョンソン氏新党首に選出しました。ジョンソン氏は「イギリスのトランプ」とも呼ばれている、言わば「超強硬派」です。ブレグジット問題においては「EUが協定案を全く変えないなら、合意なしでEUを出るしかない」と考えを表明しており、離脱期限となる10月末には「合意なき離脱」が現実のものとなる可能性が出てきました。

 

実際に合意なき離脱となった場合、関税や人の行き来など、新ルールが決まらないままとなり、現場は大混乱するでしょう。最悪、関税のルールが決まっていないから輸出入が全面停止、出入国のルールが決まっていないから渡航も入航も全面停止となる可能性もあるのではないでしょうか。

 

ここまで不都合が予測される事態であるにも関わらず、与党は強硬派のリーダーを次の首相に選びました。つまりは、「そうまでしてでもEUから離脱したい」というのが与党の考えにあるのでしょう。では、EUに残る場合に起こりうる最大の不都合は何かと予想すると、ドイツ銀行の不安が思い浮かびます。ドイツ銀行は大規模なリストラを強いられるほど、経営状態が危ぶまれているとする経済アナリストの声もあります。金融派生商品の運用で失敗した場合は、リーマンショックの比ではない大混乱に発展する可能性すらあるでしょう。その場合、EU加盟国は当然として、世界中に影響が及ぶことになります。果たして、英保守党の見立ての実現性はいかほどのものか、情報のアンテナを向けておきたいものです。