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ひっそりと始まったお得な制度

2019年6月13日

麻生財務大臣は11日の閣議後の記者会見で、老後の生活費が年金以外に30年で約2,000万円必要だとした金融庁の報告書について、「正式な報告書としては受け取らない」と述べました。報告書は金融庁の金融審議会の総会を経て提出されるものですが、事実上の撤回に追い込まれました。とはいえ国民に大きな不安を与えた一連のニュースは今後も尾を引くでしょう。

 

その一方でひっそりと始まっている年金制度があります。2019年度から「国民年金の産前産後期間の保険料免除制度」がスタートしました。詳細は厚生労働省のホームページ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000193798_00001.html

で確認できますが、制度の概要は次の通りです。

 

・次世代育成支援のため、国民年金第1号被保険者の産前産後期間(出産予定日の前月から4か月間)の保険料を免除し、免除期間は満額の基礎年金を保証する。

・この財源として、国民年金保険料を100円程度引き上げ、国民年金の被保険者全体で対応する

 

となっています。簡単にいうと、「国民年金を支払っている妊婦の方は、出産前後の国民年金が免除される」という制度です。そのためご主人が厚生年金に加入されていて、その扶養となっている方は対象外となります。

 

免除される金額は、「免除期間が出産予定の前月から4か月間」なので、2019年度の国民年金保険料「月額16,410円×4か月=65,410」が免除されます。また、多胎妊娠(双子等)の場合は「免除期間が出産予定日の3ヶ月前から6か月間」となっているので、免除金額は98,460円です。対象となる方は絶対に利用したい制度です。

 

但し、この制度には注意点があり、「自分が届出しないと適用されない」ということです。税金や社会保険料の制度ではよくあることですが、こちらから届出しないと何もしてはくれません。届出は、出産予定日の6ヶ月前からとなっていますので、お心当たりのある方は「住民登録をしている市区町村」や「年金事務所」にお問い合わせください。