「令和硬貨」デビュー間近
2019年7月12日
今年の春頃から、Twitter上で「財布の中から平成31年の硬貨を見つけた!」とピカピカの真新しい硬貨の写真をアップする人が増えました。10円玉、100円玉、500円玉、それぞれ素材が異なり、光を反射する様子も違っていてどれも良いと思います。私も綺麗な平成31年の500円玉を見つけると、ついとっておきたくなって貯金箱に投入しています。
平成31年から令和元年に改元してから早2か月が経過しましたが、7月11日に「令和」の元号が入った新貨幣の打ち初め式が大阪の造幣局で行われました。打ち初め式では特に需要の多い500円玉と100円玉の製造が行われ、1円、5円、10円、50円それぞれの硬貨は順次製造に着手していくようです。国民の手に流通し始めるのは秋ごろで、その頃にはまたSNSで「令和元年の100円玉ゲット!」なんていうツイートで盛り上がる気がします。
令和元年を含めた2019年度は10億枚の硬貨が製造される計画となっていますが、平成元年の硬貨発行枚数は48億枚でした。約5分の1の大幅な枚数縮小です。平成元年に多くの硬貨が発行された背景には消費税3%の導入があり、特に1円玉の需要が多く見込まれました。今年は10月に消費税率が8%から10%に引き上げられることが予定されておりますが、100円の本体価格に対して税込110円となるわけですから、1円玉の需要は減るでしょう。また、政府はキャッシュレス決済の普及率向上に力を入れて取り組んでおりますので、今後はますます貨幣の流通量は減っていくでしょう。
余談ですが、硬貨や紙幣は発行するのに当然原価が存在します。各貨幣や紙幣の発行コストは概ね以下のようになると言われています。
1円玉:2~3円
5円玉:7円程度
10円玉:10円程度
50円玉:20円程度
100円玉:約25円
500円玉:約30円
1000円札:14~15円
5000円札:20~21円
1万円札:22~23円
「超インフレになると1万円がただの紙切れに!!」なんていう話もありますが、1円玉はアルミ金属として見ると倍の価値があるというのも面白いですね。